距離と天球
- 阿部圭吾
- 2019年3月26日
- 読了時間: 1分
こころにも永遠はあるのでしょうか冬はあなたを生んだ季節で クリスマスツリーをきれいと思えないところで分かり合えるだなんて
冬生まれなのに寒さが苦手っていいね あなたにばかり降る雪
真夜中のたぶんかわいい切れかけの薬局の人形の電飾
話すとき喉は世界にさらされて傷つかなくていいよあなたは
ずれていることもひとつの愛しさのはずでやっぱり愛されたいね
オリオンを目に宿しつつ天球の遠さのようなうれしさのこと
春風を来世のように見つめつつ雪降る街に消えてゆく雪
ほろびゆく記憶いとしいあなたとの日々をひとつの季節と呼んで
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