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ひとまる 月連載一首評

temae-miso 学生歌人を読む

はじめに

 手前味噌:手前は「自分たち」を指し、味噌は「趣向を凝らしたもの」の象徴である。

 自分たちの趣向を凝らしたものを紹介することに由来する。

 こんにちは。このたび同人誌「ひとまる」のウェブサイトにて、月連載の一首評を書くことになりました石井大成です。一首評のテーマに学生歌人を選んだことに特に深い意味はありません。ただ我々「ひとまる」が平成十年生まれ以降という一種の「しばり」によって活動する以上、一首評のテーマにもなにかしらの「しばり」が必要な気がしたのです。

 さて、企画タイトルによって、学生歌人全体を「自分たち」とくくりました。非常に恐れ多いです。「手前味噌」の現代における意味は「自慢」ですが、僕はこの企画を「食レポ」のようなものにしたいと思っています。学生歌人の作品を、同じ島にいる別の学生歌人が鑑賞する。学生歌人が趣向を凝らして作ったものを丁寧に味わい、その魅力をこちらも趣向を凝らしてお伝えするつもりです。

 学生歌人はやがて学生歌人ではなくなります。「学生であろうがなかろうが俺は俺だよ」とお考えの方もいらっしゃることでしょう。それでも僕たち学生歌人が、学生歌人でいられる短い寿命のなかで何を紡ぐのか。少しでもお楽しみいただければ幸いです。

                    平成30年 3月 石井大成

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